トチレポ

蓄電所・太陽光の「分割設置」規制 — 何がダメで、どう確認するか

トチレポ編集部 | 2026年8月28日

結論: 1つの土地(または隣り合う土地)を意図的に分けて、複数の低圧設備として申請することは「分割設置」として連系審査で拒否の対象になります。もともと太陽光で問題になったルールですが、2023年からは蓄電設備(蓄電所)にも適用されています。低圧蓄電所を計画するなら、申請前に必ず確認すべき規制です。

なぜ規制されるのか

高圧で接続すべき規模の設備を50kW未満に刻むと、キュービクルや電気主任技術者が不要になりコストが下がります。この「制度の抜け道」を防ぐため、電気事業法施行規則は「実質的に一つの場所」での複数低圧を認めない仕組みを持っています。判定のポイントは形式ではなく実質で、土地を分筆しても、名義を変えても、「高圧になることを避けるための分割」と見なされれば拒否され得ます(昇圧回避の実質判定)。

どこで判定されるのか

電力会社の接続(連系)の技術協議・審査の中で判定されます。つまり申請してみるまで正式には分からない——だからこそ、申請前に「その土地・周辺の認定履歴」を確認しておく価値があります。名義変更や再申込の際にも再判定されます。

実際、どれくらい「分割的な認定」があるのか

トチレポが運転開始済みの太陽光FIT認定37.8万件を解析したところ、同一の所在地に複数の認定が存在する地点は全国16,986地点(設備数60,292件)ありました。うち12,434地点は同日認定です。全国統計の詳細はこちら。歴史的に「分割」が広く行われてきたこと、そして自分の申請予定地の周辺にそうした履歴がないかを確認すべき理由が、数字で分かります。

申請前のチェックリスト

確認方法
予定地・隣接地に既存の低圧認定がないかFIT認定情報の公表データで所在地を照合(トチレポの低圧パックでは自動検査)
自分・関係者の他の申請と近接していないか同一名義・実質同一と見なされる関係(親族・関連会社)も対象になり得る
過去に分筆・名義変更された土地か登記簿の履歴を確認
電力会社の見解事前相談で計画の形を説明し、懸念の有無を確認
大事なこと: 本記事は「抜け道」を教えるものではありません。分割と判定される計画は、そもそも組み替えるべきです。正面から通る土地と計画を選ぶことが、結局いちばん速くて安い。

出典

電気事業法施行規則、資源エネルギー庁の分割禁止に関する公表資料・Q&A、FIT/FIP事業計画認定情報(公表用ウェブサイト)。2026年8月時点。

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